サラリーマンの悲哀  !

平成綴り方日記より①
サラリーマンの悲哀 !


 時の流れに身を任せ、背中に背負う家族の運命(さだめ)。コウノトリ

じゃあるまいし、仕事と自宅の往復で妻に渡す安月給に、ブツブツ文句

言われながらも耐え忍び、時の流れに気付いた時にゃ、500円亭主と

なりにけり。

昼食時間にゃ菓子パン一つ、飲み物買って仕事場近くの公園で、僅か

なつり銭握り締め、月間貯めたら幾らになるかと計算しつつ、ものの

五分で食べ終える。

世帯主たる立場が故に「欲しがりません。」と言うものの、飲み干す

ジュースも底ついて、食べた物さえ何処へやら。

歌の文句じゃないけれど、「人生楽ありゃ苦もあるさ」つぶやくそば

から苦が舞い降りて、楽の来る日も見えやせぬ。

楽の後に苦が来れば良いものを、「後先変えて」と思ってみても、

所詮叶わぬ独り言。

昼食終えて仕事に戻りゃ、上から下から斜めから苦言゜飛び交う

戦国武将さながらに、帰宅時間に目をやりながら妻子の待つ家

思い出す。

意地悪上司の言う事にゃ、「給料安いと文句言える仕事をやって

見ろ。残業代にすがるより、明日の立身出世に財をなし、見返す

意地を見せてみろ。」

御説もっともと頷く間に時間が過ぎて、帰れる時間とおもいきや、

残る仕事山の如し。

歌は世につれ、世は歌につれ、アフター5にカラオケ入りゃ、

二時間待ちよと待たされてヒトカラやって、辿り着きたる安アパート

じゃ、妻子(つまこ)既に夢の国、妻子の寝顔に癒されながら床に

入るも恐ろしい。鼻息・寝息・鼾(いびき)のステレオ聴いて何も言え

ずに自室にこもるサラリーマン。

「旅は道連れ、世は情け」と言われて久しい人生街道も妻子抱えて

ここまで来たが歳には勝てぬ情けなや。

やがて誰しも辿り着く、船出の港が近づいて、記憶の世界に身を

おいて、足痕辿るも前はなし。

遥か彼方の月でさえ、沈んでまた出る日を過ごす。再びこの世に

戻る日を心頼みに日を重ね、気付いた時には、痴呆症。

食後、家族に囲まれて楽しい団欒過ごせるはずか゜「食事しないと

死んじゃう」と文句を綴るわが姿、想像するのも泣けてくる。

妻子もとめて真夜中に正装身支度整えて、「これから妻子探しに

出かける」とトイレのドア開けて「出口がないよ」と大騒ぎ。
[PR]

by warau_1 | 2013-04-23 03:00 | ラップ文学