泥水呑み込んでも、この女性を!

    その覚悟を抱く「愛」と言うのは、凄い!

 恋に恋するやからも多い中で、命がけの恋もある。しかし、恋は恋にして

「愛」にあらず。「愛」は、自分の全てを投げ出す心を伴う世界。

 恋は、憧れ、他人の芝生、理想の世界。もろくも崩れやすさは、幻のごと

く。友人が恋に溺れて仕事も手につかず、相談するにも相手を選び選んで]

たどり着き、持ち掛けた涙ぐましい努力に心痛めたり。

友人「すまんな、忙しい中なのに」

私  「いいってことよ。で、電話での話だと、恋人がいるとか?」

友人「いやね、恋している段階で、恋人として紹介できる次元ではないよ。」

私  「で、悩みの原点は、何?」

友人「それなんだよ。告白しようとして、先日、夕食に彼女を誘った時の事」

私  「うん、何があったの?」

友人「彼女、少し風邪ぎみだったのだけれど、約束通りに来てくれたんだ」

私  「良かったじゃない。で、告白できたの?」

友人「それがね、聞いてよ。」

私  「いいとも。」

友人 「彼女、席に着席するなりね。『相談がある』と言うんだよ。」

私  「ほうほう、でその内容とは?」

友人 「実は、彼女が心を吸い取られている男性がいて、彼女に振り向い

てくれないという内容なんだ。」

私  「なるほど、よくある話だよな。レストランに招待した理由を告げたの

?」

友人「いや、その理由を語るまでも無く、彼女は、涙ながらに語り始めたの

さ」

私  「そうだったのか・・・・」

友人「まもなく、注文した料理も来て、食べ始めた時のことなんだ・・・・・」

私  「何があったの?」

友人「彼女がね、大きなクシャミをしたんだ。」

私  「それは、それは・・・で?」

友人「途端に彼女の口から飛び出した唾の塊が、私のステーキの上に・・」

私 「そうか、それで、どうしたの?」

友人「それを見て彼女が『申し訳ないから自分のと交換する』と言ったんだ」

私 「まっ、涙乍らの物語じゃな・・・で、君、どうしたの?」

友人「うん、彼女の言葉も無視して、恋する彼女の唾だから・・・間接キス」

私 「えっ、たっ食べたのか!」

友人「はっはい、全部好きなんです。でも、彼女の心は、他の彼の事で・・」

私 「君、彼女と付き合いたいのか、結婚したいのか?」

友人「彼女と結婚したいけれど言えません。断られるの分かっているから」

私 「だよね。」

友人「そこで、先輩に相談したくて。」

私 「分かった。彼女は自分の唾を君が食べちゃったのを見ていたの」

友人「ええ、見ていました。」

私 「で、彼女の反応は?」

友人「はい、彼女は『まっまさか、えー!』と私の気持ちを知ったのかも・・」

私 「そりゃ、自分の唾を食べちゃった君に驚いただけなのでは?」

友人「はい、ひょっとしたらそうかも・・」

私 「で、君の気持ちを言葉で伝えたの?」

友人「いいえ、言えませんでした・・・・!」

 こうしたドラマから二週間後、友人から連絡で彼女が心を自分に切り替え

交際が始まったとの事。これぞ本当の「つばきの花が咲いた」と言うことか。
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by warau_1 | 2006-03-19 14:22 | 恋人とエピソード