お彼岸も近いのに・・・どうすれば

 気づいた時には霧の中

  人が同時にできる事には限りがあるもの。欲張る事の結末が、哀れ無残な成り行き

に泣いて良いやら笑って良いやら・・・・。

 ここにのんびり夫婦が茶を飲んで昼下がりのひと時を過ごしている。旦那様は、やがて

うつらうつらと昼寝の様子。妻は、裁縫しながらペットのワンちゃんに餌を上げ゛たり夕食

の煮物の煮付けをはじめたり。ある日の休日の様子。

 奥様、それとなく気づいて見れば、辺りが焦げ臭い。匂いをたよりに歩いて次の間に。

ドアを開くや蔓延する煙・煙。

 よくよく見れば、仏壇が燃えている。黒煙を噴き上げながら天井にすすの色を染め

ながら・・・・

旦那様「おい、何か焦げ臭くないか」

奥 様「大丈夫よ、大丈夫・・・!」

旦那様「それにしても、この匂いと煙は・・・・」

奥 様「あなた、気のせいよ。昼ねしていて、目やにでもついているのよ。」

旦那様「そうかなあ・・・・!」

あわてて仏壇の前に戻ってみると、すでに「かもん」も焼け落ちて

奥 様「うそでしょ。おお、かもん、かもん」

 仏壇の欄間に彫り込まれていた家紋は、跡形もなく灰となりにけり。

 そこで、自分の不始末と旦那様にしかられまいと、苦肉の策で欄間のあった仏壇の

前に、ひらひらのついたスカートの下の部分を切ってガムテープで貼り付けた。

 仏壇の欄間がスカートの下のひらひらにはや代わり。そこに来客ありて、

来客「いよいよ、お彼岸ですな、どれ、お宅のおじいさんにお線香を・・・」

 と仏壇の前に座った来客。

来客「ほほう、最近の仏壇は、スカートを付けるのがはやりですかね。」

奥様「はあ、まあ、その・・・お茶をどうぞ。」

来客「それにしても、モダンな仏壇ですよ。それに、お線香とは違う匂い御香まで・・」

奥様「はい、その・・・」

 と来客が「チーン」と鳴らしてお線香を仏壇に供えた途端にスカート欄間が落ちてきた。

来客「おお、お宅のおじいちゃんもお彼岸だけにあばれていますな。これぞ本当の

   『快投欄間』と言うわけだね。」

奥様「はい、おじいちゃんは、土葬だったので焼きが回ったのだと思います。」

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by warau_1 | 2007-07-24 02:23 | 小話アラカルト