過ぎたるは及ばすがごとし

気配り・心配りで喜ぶ顔見たさに・・・・語れど唇寒し

 人の心は、様々で、良かれと思ってしたことも、相手にとって喜びとなるもの

ばかりじゃない。典型的な例えには、恋人関係と友人関係の心の距離感がある。

「彼女がにっこり笑ったから、きっと俺に恋している」と見なして近づきゃ

大やけど。こちらが思うほど相手の心は、近づきゃしない。

 これが親族ならまた違う。

弟 「兄貴夫婦にお中元贈るの久しぶり。」

兄 「お前も大変なのに悪いな。」

弟 「贈ったものは、奈良漬なんだよ。確認してね。」

兄 「あっ、今、届いたみたい。このままちょっと待ってて」

弟 「うん」

兄 「おお、着いたよ。いや、どでかい奈良漬だな。」

弟 「うん。ちょっときばったのさ。久しぶりだから・・・・」

兄 「悪いな」

弟 「で、その食べ方だけど、奈良漬をこま切れにしてレタスに巻いて食べると

   美味いよ」

兄 「へえ、そう。」

弟 「それから、味噌汁に少しだけ奈良漬の切り身を入れるとこれまた美味。」

兄 「うん、贈ってくれた気持ちは有難いが、『どんな食べ方をするのか』もらった

   方の自由だからな・・・・」

弟 「そりゃ、そうだよね。」

兄 「それより、過日、お前に融通した三十万円は、何時ごろ戻るんだ。」

弟 「うん、もう少し待ってよ。」

兄 「まあ、無理のない方法で戻せよ。女房の手前もあるからな」

弟 「できれば、あれは、奈良漬にしたいけれど・・・・」

兄 「それを言うなら『塩漬け』だろう!」
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by warau_1 | 2010-07-31 12:07 | 小話アラカルト