文豪 カミユの作品「メタモル」ではないが・・・・・
独 身 貴 族 A 氏 の 変 貌
この世の中には、奇妙奇天烈なことが、あるものです。ここに登場するA氏は、
血統書付きサラブレッドで独身貴族。かつてから「コンピュータ・ゲーム」に魅せられて
私に1000万点を取得する経過をビデオに収録して、見せてくれたほどの人物。
秋葉原の電気街の各種ゲームコーナーでも、A氏の存在は、超有名人。
彼は、ゲームに没頭している時、ゲームの事しか頭になく、記録達成までの時間、
食事もろくにとらずカップラーメンかインスタントラーメンで、済ませてしまう。
その集中力たるや一筋縄ではない天才肌。年齢は、そろそろ三十歳にもう少しで
届いてしまう。
そんな彼と久々に二人で夕食することとなった日曜日。銀座のとあるレストランで
二人は、メニュー片手に四方山話に花を咲かせていた。
いつも彼は、私と逢うたびに手を差し出して「指や手の平」のマッサージをしてほしいと
せがむのが常だった。しかし、その日は、どういうわけかせがまない。身なりもこれまで
のスタイルと180゜違っている。
従来は、「黒い坊ちゃんヘアスタイル」に水色半袖Yシャツ。勿論、ノーネクタイ。
下半身は、ジーパンに身を包み、ナイキのシューズ。という青年スタイル。
この日は、ベージュ色の丸淵帽子から少し茶髪をはみ出させ、白いポロシャツ姿、そして、
胸には水色のペンダントをぶら下げている。
A 氏 「ねえ、ねえ、僕の身体から何か臭わない?」
私 「えっ、おならをしったの?食事前だからね。頼むよ。食事後なら良いけれど・・」
A 氏 「そうじゃないってば・・・・!何かいい香りしませんか?」
私 「おや、うっすらと香水の香りがするよ。」
A 氏 「最近、香水を何種類か興味があってね。使い始めたのですよ。」
私 「えっ!じゃ、PCゲームは、どうなっちゃったの?」あるゲームで1000万点まで
見せてもらった記憶が鮮明にある私には、とっさに理解できなかった。
私 「そうか、A氏も間もなく三十歳だから、彼女ができたのだね・・!」
A 氏 「まさか、仕事場には、年配の叔母ちゃまと叔父ちゃまばかりですよ。それに仕事も
忙しくて彼女をつくる暇もありませんよ。」
私 「そうだよね。」
彼の様子をもう一度、まじまじと見ると、指にネイルアートとやらを施してある。
私 「A君、まさか、君・・・・新宿二丁目に友達を沢山もっているの?」
A 氏 「まさか、新宿二丁目に行く時間すら中々ないもの」
私 「そりゃ、そーだよね。それにしても変われば変わるものだよね。少し前までは
身なりなど『糞食らえ』的なムードだったのにね。」
A 氏 「うん、ちょっと心境の変化でね。」
私 「A君、どうして帽子を被ったままなの?」
A 氏 「ぶちなの。」
私 「えっ!ぶちって?」
A 氏 「茶髪に染めるとき、初めて自分でクリーム塗ったら、ぶちぶちになっちゃったから、
帽子脱げないよ。恥ずかしくて・・・・」
私 「まあ、私が見てあげるから、ちょっとだけ帽子を取ってごらん。」
A 氏 「ちょっとだけだよ!笑わないでね。」
私は、それを見た途端に吹き上げるものを感じた。そう、茶髪になっていたのは、
前髪と後ろ髪だけで、後は黒髪のままだった。
私 「そうか、最近の茶髪の仕方は、こういうぶちが流行っているの?」
A 氏「そんないやみ言わないで、あなた~!」
私 「おい、それじゃ、ホストクラブのホストみたいじゃないか!」
A 氏「あら、私、ホストになれるかしら?」
私 「おい、それじゃ、ホストじゃなくて、オカマさんだよ。で、自宅では、いつも何してるの?」
A 氏「いつも、佐代子と話ししているよ。」
私 「なんだ、彼女とすでに同棲してるんだ。」
A 氏「まあ、同棲といえば同棲だけどね。」
私 「で、彼女、何歳なの?」
A 氏「うん、それが年齢判らないんだ。でもね、お香を焚いてあげると喜ぶんだよね」
私 「あっ、そう、じゃ二人で結構な趣味をもってやっているんだ。」
A 氏「うん、彼女、なよなよして、僕が手を差し伸べるとへばりついて来るんだ。」
私 「そうか、じゃ、家内の結婚式をしなきゃいかんのじゃない?」
A 氏「そんな、馬鹿な・・・・!」
私 「どうしてさ!」
A 氏 「だって、佐代子は、メスの二十日ネズミだもん!」
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この世の中には、奇妙奇天烈なことが、あるものです。ここに登場するA氏は、
血統書付きサラブレッドで独身貴族。かつてから「コンピュータ・ゲーム」に魅せられて
私に1000万点を取得する経過をビデオに収録して、見せてくれたほどの人物。
秋葉原の電気街の各種ゲームコーナーでも、A氏の存在は、超有名人。
彼は、ゲームに没頭している時、ゲームの事しか頭になく、記録達成までの時間、
食事もろくにとらずカップラーメンかインスタントラーメンで、済ませてしまう。
その集中力たるや一筋縄ではない天才肌。年齢は、そろそろ三十歳にもう少しで
届いてしまう。
そんな彼と久々に二人で夕食することとなった日曜日。銀座のとあるレストランで
二人は、メニュー片手に四方山話に花を咲かせていた。
いつも彼は、私と逢うたびに手を差し出して「指や手の平」のマッサージをしてほしいと
せがむのが常だった。しかし、その日は、どういうわけかせがまない。身なりもこれまで
のスタイルと180゜違っている。
従来は、「黒い坊ちゃんヘアスタイル」に水色半袖Yシャツ。勿論、ノーネクタイ。
下半身は、ジーパンに身を包み、ナイキのシューズ。という青年スタイル。
この日は、ベージュ色の丸淵帽子から少し茶髪をはみ出させ、白いポロシャツ姿、そして、
胸には水色のペンダントをぶら下げている。
A 氏 「ねえ、ねえ、僕の身体から何か臭わない?」
私 「えっ、おならをしったの?食事前だからね。頼むよ。食事後なら良いけれど・・」
A 氏 「そうじゃないってば・・・・!何かいい香りしませんか?」
私 「おや、うっすらと香水の香りがするよ。」
A 氏 「最近、香水を何種類か興味があってね。使い始めたのですよ。」
私 「えっ!じゃ、PCゲームは、どうなっちゃったの?」あるゲームで1000万点まで
見せてもらった記憶が鮮明にある私には、とっさに理解できなかった。
私 「そうか、A氏も間もなく三十歳だから、彼女ができたのだね・・!」
A 氏 「まさか、仕事場には、年配の叔母ちゃまと叔父ちゃまばかりですよ。それに仕事も
忙しくて彼女をつくる暇もありませんよ。」
私 「そうだよね。」
彼の様子をもう一度、まじまじと見ると、指にネイルアートとやらを施してある。
私 「A君、まさか、君・・・・新宿二丁目に友達を沢山もっているの?」
A 氏 「まさか、新宿二丁目に行く時間すら中々ないもの」
私 「そりゃ、そーだよね。それにしても変われば変わるものだよね。少し前までは
身なりなど『糞食らえ』的なムードだったのにね。」
A 氏 「うん、ちょっと心境の変化でね。」
私 「A君、どうして帽子を被ったままなの?」
A 氏 「ぶちなの。」
私 「えっ!ぶちって?」
A 氏 「茶髪に染めるとき、初めて自分でクリーム塗ったら、ぶちぶちになっちゃったから、
帽子脱げないよ。恥ずかしくて・・・・」
私 「まあ、私が見てあげるから、ちょっとだけ帽子を取ってごらん。」
A 氏 「ちょっとだけだよ!笑わないでね。」
私は、それを見た途端に吹き上げるものを感じた。そう、茶髪になっていたのは、
前髪と後ろ髪だけで、後は黒髪のままだった。
私 「そうか、最近の茶髪の仕方は、こういうぶちが流行っているの?」
A 氏「そんないやみ言わないで、あなた~!」
私 「おい、それじゃ、ホストクラブのホストみたいじゃないか!」
A 氏「あら、私、ホストになれるかしら?」
私 「おい、それじゃ、ホストじゃなくて、オカマさんだよ。で、自宅では、いつも何してるの?」
A 氏「いつも、佐代子と話ししているよ。」
私 「なんだ、彼女とすでに同棲してるんだ。」
A 氏「まあ、同棲といえば同棲だけどね。」
私 「で、彼女、何歳なの?」
A 氏「うん、それが年齢判らないんだ。でもね、お香を焚いてあげると喜ぶんだよね」
私 「あっ、そう、じゃ二人で結構な趣味をもってやっているんだ。」
A 氏「うん、彼女、なよなよして、僕が手を差し伸べるとへばりついて来るんだ。」
私 「そうか、じゃ、家内の結婚式をしなきゃいかんのじゃない?」
A 氏「そんな、馬鹿な・・・・!」
私 「どうしてさ!」
A 氏 「だって、佐代子は、メスの二十日ネズミだもん!」
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by warau_1 | 2005-08-31 01:28 | 小話アラカルト