行け行けどんどん、子煩悩 !

        やってられない、助けて!

  終戦直後から日本復興命がけ、今日ここまで辿りつくにゃ、国民涙

の物語、いくら語れど尽きることもなし。されど、語らにゃ後世に遺恨・

悔恨目白押し。天国良いとこと目白の将軍にらみを聞かせているけれ

ど、判らぬやからが増殖中。

 就職面接親同伴、大学入学親同伴、卒業式ともなりゃ、父兄の

ファッションショー。

 団塊世代の幼少時代、戦地より帰郷した兵役済ませただんな様、

兵隊気分抜けぬまま、子供・妻らにスパルタ対応。これに心痛めて

育ちし団塊世代。「あんなスパルタ、俺が親になったら一切すまい」

と心に誓し向きも多々ありて、育てし子らは、多くが自由奔放。

 そんな親の因果が報い、親殺し、子殺し、いじめ、学級崩壊、家

庭崩壊と自分に目覚めるどころか「我」に目覚め、手のつけられな

いやからを世に送り出し、挙句の果てにその反動が教育ママゴン

増殖招き、あっち向いてもこっち向いても、幼稚園、小中学校時代

から「お受験」騒ぎが収まらず、子供は学校放課後に塾から塾へ

の渡り鳥。帰宅する時にゃ、闇の中。

 裸でどろんこ遊びに明け暮れた団塊世代の幼少時代の欠片も

見当たりゃしない。人間これでいいのか神様に聞きたいところ。

  それも、たまには家族連れ、回転寿司に飛び込めど、順番

待ちで小一時間。席につけたら付けたで、そら忙しい。

  母親 「わたるちゃん、ほら、マグロの大トロだよ、お食べ。」

  子供 「う、うん」

  母親 「ほらほら、卵焼きも回ってきたよ。他の人に食べられ

      ない内にお食べ。」

  子供 「はい。」

  母親 「そら、来た来た、ハマグリだよ。おいしいよ。頭良く

      なるよ」

  父親 「なあ、子供に勧めるのもいいが、お前まだお茶しか」

  母親 「いいのよ、この子が頭良くなるものを選んであげない

      とね。」

  父親 「せめて食べる時ぐらい、ゆっくり食べさせてあげなよ。」

  母親 「だって、早く取らないと他人に持っていかれるでしょ。」

  父親 「そんな事を考えなくても、無くなりゃ注文すればいい」

  母親 「あんたがそんな甘い考えだから、この子がのろまなの

      よ。」

  子供 「自分で選ぶからママ自分の好きなもの食べればいい

      のに」

  母親 「やだねこの子は、あんたのために選んで取ってあげて

      るのに」

  父親 「回転寿司はな、好きなものを自分で選べる様に回転

      させているのだからね。」

  母親 「そんなこと、言われなくても判っているわよ。」

  子供 「お店の中で言い合いしないでよ。恥ずかしいよ。」

  母親 「パパも、ほらほら好きな河童巻きがきたよ。ほらほら」

  父親 「母さん、ここに寿司を食べに来たのだから、自分も食

      べたら?」

  子供 「ママ、忙しくてたまらないよ。」

  母親 「何を言っているの。渡る世間は、鬼ばかりだからね。」

  子供 「最初の鬼は、ママだよね。」

  母親 「おや、この子もよく言うわよね。本当の鬼は、『鬼は外』

      なのよ」

  子供 「そしたら、お父さんにご飯作ってもらうからね。」

  母親 「そっ、それじゃ、私が本当の鬼みたいじゃないのさ」

  父親 「『みたい』じゃないよ。本物さ。」

  子供 「そしたら『渡る世間は、神様ばかり』になるね。」

  待ち人たちが後ろに立って食べてる人々見つめながら

  待ち人母 「お父さん、こちらの席、もうすぐ空くわよ。」

  待ち人父 「えー、だってまだ一皿残っているよ!」

  待ち人母 「空くわよ。女の直感。だって夫婦喧嘩してるか

        らさ!」

  これぞ、正真証明、回転寿司のすしづめなり。
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by warau_1 | 2006-05-22 03:55 | 小話アラカルト