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指圧の腕が上がったと思いきや

       静かな雨降る昼下がり

  癒しを求め、指圧のオーダー飛び込んで、肩揉み、足揉み、足裏・背中揉み。

依頼者の心境察するに「心身ともに癒されたし」との思いあり。

 いかに技術あろうとも無免許での行為は、医事法違反とか。それでも看板・料金

請求ないないづくめで臨みて、謝礼は、依頼者が算定してマイポケットにねじ込む。

 いつしか相場を依頼者たちが決めてくる。

刑事「すみません、お宅、指圧してくれるとの話があってきてみたよ。」

指圧「あの、見知らぬ人には・・・・・」

知人「ああ、この刑事さん、前から知っている人、頼むわ、肩がパンパンらしい」

指圧「はい、では、やらせていただきます。」

刑事「そう、やってくれますか。」

指圧「では、このソファーにうつぶせになっていただけますか。」

刑事「はい。」

指圧「では、・・・・・・・・うん、脊髄の両脇と肩甲骨と肩、そして腰に疲労が・・・」

刑事「そ、そうなんだよ。」

指圧「では、始めます。」

 首筋から脊髄・肩甲骨・肩と次第に調子を上げる指圧。そこには、無心の境地

が横たわり、「早く疲労を回復させることができたら」との願いを込めて、汗だく

で指圧を継続。

刑事「指圧は、免許がないと営業したり、料金を取ったらあかんのじゃないの」

指圧「はい、その通りですよ。」

刑事「となると、お宅も大変だね。無料で全員やってあげてるの」

指圧「いえ、私から請求しませんから。」

刑事「じゃ、みんなどうしているの」

指圧「はい、どうやら皆様の方で相場を決めてくれている模様です。」

刑事「どのくらいの相場?」

指圧「はい、一時間二千円とか三千円程度ですね。場合によっては千円も」

刑事「それで生計立てているのかな」

指圧「とんでもありません。頼まれて応対する程度ですからね。」

刑事「しっしかし、効くなぁ、それ、それだよ。」

指圧「もう少しで凝りを解消させますからね。」

刑事「たっ頼むよ。」

 指圧は、順調に進行し両手・両足の指にも至り、完了したのが所要時間

一時間二十分。

刑事「ああ、すっきりした。お宅、中々やるね。効いたよ。これ、料金ね」

指圧「ちょっと待ってください。こんなに頂戴するわけにはいきませんよ。」

刑事「だって、足裏マッサージ10分千円が相場だから八千円だろ。」

指圧「本当に困ります。先ほどの紹介者にもしかられますから・・・・」

刑事「じゃ、いくら支払えばいいの。」

指圧「気持ちだけで・・・・」

刑事「わかった。じゃ、五千円。」

指圧「ちょっと待ってください。初めての方からそんなにいただけませんよ。

    少々お待ちください。知人を呼びますから・・」

知人「ああ、終わったの・・・刑事さんちゃんと謝礼してあげてね。」

刑事「それが、いくら支払ったらいいのか・・・・」

知人「ああ、このあたりではね、彼に指圧を依頼したら一時間三千円が基準。」

刑事「いや、そんな金額でいいのかな。俺、すっかり肩こり解消したぜ。」

知人「いいんだって・・・・な。」

刑事「これじゃ、御用聞きのおだちん程度じゃないの」

指圧「はい、私の本業ではありませんので、ご理解ください。」

刑事「これじゃ、摘発したら地域の人々にうらまれちゃうな・・・・・」

知人「えっ、摘発するつもりできたの?」

刑事「ばっ馬鹿な。まあ、皆さんの凝りを解してあげてくださいよ。」

指圧「これからもよろしければ、お声をかけてください。お顔を覚えましたので。」

刑事「うん、また頼むよ。」

 たまたま、腕に覚えがあり、指圧やマッサージで人の凝りが解消し、癒される

ことでほとばしる人々の喜ぶ笑顔が欲しくて、また、声がかかれば、父母の凝り

を解すがごとく、これからも少しづつチャレンジする。そう、そこには、癒しが横

たわっているから・・・・・・

by warau_1 | 2007-03-25 23:51 | 小話アラカルト